
「人を惹きつけるリーダー」とは、一体どんな人物でしょうか?
強力なカリスマ性で引っ張っていくタイプ、または圧倒的な成果で背中を見せるタイプ?
今回インタビューしたのは、経営者でありながら「人の心の中にある原石を磨くこと」をライフワークとする坂本さんです。
「自分は1の力しかなくても、仲間と掛け合わされば大きな力になる」
「相手を軸に置けば、対立なんて起きない」
そのように語る坂本さんの言葉には、競争社会で疲弊しがちな現代人が見落としがちな「本当の豊かさ」が詰まっていました。
単なる個人的な生き方にとどまらず、その思想は自身が手掛ける「J.O.C.C.」(Japan Origin Circle Creation=人や地域、本質的な価値をつなぎ、新しい価値を生み出す共創の場)という場づくりや、「L.I.F.E.&MAコンサルティング」(=経営者や挑戦する人に寄り添い、その人の強みや可能性を引き出す伴走)での伴走支援へと繋がっています。
坂本さんがその先に見据える、「人と人が自然に繋がり、新しい価値が次々と生まれる社会」とはどのようなものなのか。その世界観と未来像に迫ります。
人が好きだから、原石を磨きたい。「掛け算」で生むコラボレーションの可能性
坂本さんご自身の哲学や、他の人とは違うと感じる「尖っている部分」があれば教えてください。
他の人が持っているかどうかも含めて、それは僕が決められることではないけれど……僕視点で言うなら、「とにかく人のことが大好き」ということですね。家族からもよく「この世の中で一番、人のことが好きな人だよね」と言われるくらい(笑)
相手の素晴らしいところを引き出したいから、めちゃくちゃ仲良くなる。
仲良くなるというのは、相手に興味を持って深く知るということです。
そして、どんな小さなことでも「感謝」を伝える。
もちろん、世の中には嘘をつく人や裏切る人もいます。そういう人は論外ですが、基本的には「人はみんな素晴らしい」という前提で接しています。相手を信じるからこそ、相手も心を開いて「頑張ろう」と思ってくれる。
「一人で成し遂げる」よりも、「人との繋がり」を重視されているのですね。
そうですね。僕は「掛け算」が好きなんです。一人の人間ができる領域ってどうしても限られているけれど、素晴らしい人たちが掛け合わさると、新しい大きな可能性ができる。だからコラボレーションが大好きなんです。
この考え方の根底には、昔やっていたチームスポーツ(野球やアメリカンフットボール)の経験があります。
体格が大きい人もいれば、小さい人もいる。足が速い人、パワーがある人、バッティングが上手い人、守備が得意な人もいる。誰一人として同じではありません。
大切なのは、一人ひとりの強みや個性を理解し、それを最大限に引き出すこと。そして、自分の強みと仲間の強みを掛け合わせ、お互いの弱みを補い合うこと。
一人ではできないことも、それぞれの強みが掛け合わされることで、チームとして大きな力になる。僕は、『個』を均一にするのではなく、一人ひとりの違いを活かすことで、チームや組織の力は最大化されると思っています。
世の中には良い人がたくさんいるのに、それが活かされないのはもったいない。だから僕は、人と人とが自然に繋がり、化学反応を起こす場としてJ.O.C.C.という場を仲間とともにつくり、定期的に人と人が自然につながる機会を生み出しています。
一人ひとりの原石が磨かれ、掛け合わさることで、個人の限界を超えた新しい価値が生まれる社会を目指しています。
対立は「自己中」から生まれる。相手軸で生きれば、衝突なんて起きない
世間の常識と、自分の軸がぶつかった時、坂本さんはどう乗り越えてきましたか? 新しい挑戦をする時、周囲からの反対に苦しむ人も多いと思うのですが。
うーん……実は「ぶつかる」という感覚自体が、僕にはあまり分からないんですよね(笑)
もちろん、相手を大切にしていても、価値観や立場が違えば意見がぶつかることはあります。
でも、それは僕にとって『対立』ではありません。目指す方向を共有しながら、『そっちの考え方もあるね』『じゃあ、どうすればもっと良くなるだろう』と一緒に考えられる。むしろ違いがあるからこそ、一人では辿り着けない新しい答えが生まれると思っています。
僕が避けたいのは、自分の正しさだけを押し通して、相手を否定してしまうこと。それは『相手軸』ではなく『自分軸だけ』になってしまっている状態だと思うんです。
周りからの反対を押し切って自分のやりたいことを貫く、という感じではないのですね。
全く違いますね。僕は「これがやりたい!」と自分から押し通したことはなくて、周りの人たちが僕の長所を活かせる形を作ってくれたんです。
自分が「やりたいこと」を伝えると、自然とサポートしてくれる仲間が集まってきてくれる。だから常に「ありがとう」という感謝しかありません。
僕が人間関係で常に大切にしているのは「3つのKAN」です。
- 関心:大切な仲間に関心を持つこと
- 感謝:仲間からのサポートに、リアルな言葉で感謝を伝えること
- 感動:同じゴールに向かい、達成した時に一緒に感動を味わうこと
この「3つのKAN」を共有できる仲間との間に、衝突なんて生まれませんよ。
「自分から発信しない」答えはすべて相手の心の中にある

衝突してしまう人は、「自分のやりたいこと」が先行しすぎているのかもしれませんね。
そうですね。僕の出発点は「自分」ではなく、常に「相手」なんです。
僕は「俺はこれをやるんだ」と自分の考えを押し付けることは絶対にしません。答えはすべて、相手の心の中にある。僕はそれを「引き出す」お手伝いをしているだけです。
僕が手掛ける「L.I.F.E.&MAコンサルティング」での伴走支援も、まったく同じスタンスです。ノウハウを一方的に教えるのではなく、経営者や起業家の一番近くに寄り添い、その人の心の中にある原石や本当の強みを引き出す。
例えば、僕がコーチングで関わったある男性は、この1年で劇的に変わりました。彼は以前、「30歳を過ぎたら人懐っこさを捨てて、キレキレのビジネスマンにならなきゃいけない」と思い込み、自分を偽って苦しんでいたんです。
でも、彼の本当の強みは「人懐っこさ」と「一生懸命さ」。僕が「なんでそんな嘘つくの? できないものはできないでいい。素の自分を出せばいいんだよ」と伝え、彼の中にある本当の想いを引き出したら、彼の表情も行動もガラリと変わりました。
結果として彼はお客さんから深く信頼されるようになり、月収も一気に増え、家を買って結婚するという夢まで叶えました。変わるまでに要した期間は、たったの3ヶ月です。
押し付けるのではなく、相手の中にあるものを引き出し、小さな成功体験を重ねてもらうのですね。
その通りです。「アポイントが取れた」「相手が興味を持ってくれた」というレベルの小さな成功でいい。期待の1.5倍で返せば、相手はまた来てくれます。小さな成功体験の積み重ねこそが、人の意識を変え、自信を与え、勝手に動き出す原動力になるんです。
100年後の未来へ。「本当の自分」で生きられる世界を残したい

もしもこの世界から「お金」という概念がなくなったら、坂本さんは何をしたいですか?
今ライフワークとしてやっている活動を、100%やりたいですね!
今の世の中、世間体や誰かからの評価、お金のためだけに「本当の自分」を偽って生きている人がとても多いと感じます。評価されて一瞬は嬉しくても、本当の自分じゃないからギャップに苦しむ。それって本当に幸せでしょうか?
他人の評価や損得勘定を無くして、誰もが「本当の自分」で生きられる世界を残したいです。
一人ひとりが素の自分で挑戦し、お互いの強みを活かして助け合う。
そんな「循環」が生まれれば、一次産業の価値向上や地域課題の解決といった、社会を良くする新しい価値も自然と芽生えていきます。
一方的に価値を押し付けるのではなく、人と人が自然に繋がり合い、お互いを高め合えるあたたかい社会を創っていきたいですね。
100年後の未来に、自分の名前が残らなかったとしても「これだけは残したい」という思いはありますか?
「本当の自分で生きている人」で溢れる世界を残したいです。
大成功するかどうかはどうでも良くて、大切なのは日々の小さな「ありがとう」の積み重ね。自分の力だけで突っ走ると、誰かを蹴落としたり、周りの力を得られなくなったりします。でも、相手軸で生きて、みんなで助け合えば、1の力が何十倍もの豊かな力になる。
特に今の若い世代や子どもたちは、デジタルで簡単に答えが見つかる分、リアルの人間関係で傷つき、殻に閉じこもってしまうケースが増えていると感じます。
だからこそ、大人がまず「童心」に戻ること。損得勘定抜きで、相手に関心を持ち、助け合い、感謝し、一緒に感動する。そんな「リアルな温かさ」を感じられる場を、これからも作り続けていきたいと思っています。
最後に
坂本さんと話していると、競争や自己主張が渦巻く現代社会のスピード感から少し離れて、心がじんわり温かくなるのを感じました。
特別なスキルや力で強引に意見を押し通すのではなく、相手に深い関心を持ち、感謝を伝え心の中にある「原石」を一緒に磨いていく。
坂本さんが実践する相手軸の生き方こそ、複雑化する現代を心地よく、豊かに生き抜くためのヒントなのかもしれません。
そして、坂本さんがその思想を実際の”場”として形にしているのが、J.O.C.C.やL.I.F.E.&MAコンサルティングという挑戦です。
一人の成功ではなく、人と人が掛け合わさり、新しい価値が生まれる社会。その実現に向けて、坂本さんは今日も仲間と歩み続けています。
<坂本さんのご活動はこちら>
坂本 真(さかもと まこと)
L.I.F.E.&MAコンサルティング株式会社
代表取締役/J.O.C.C. Founder
・J.O.C.C.(Japan Origin Circle Creation)
J.O.C.C. — 日本の源流に触れる Japan Origin Circle Creation — 食、手仕事、伝統芸能。この国の源流に触れる完全招待制の取り組 j-occ.com
・L.I.F.E.&MAコンサルティング
L.I.F.E.&MAコンサルティング株式会社|夢や目標の実現をサポートする総合コンサルティング会社 L.I.F.E.&MAコンサルティング株式会社は、様々な分野で挑戦し続ける企業や個人の皆様に寄り添い、夢や目標の実現をサポ lifemaconsulting.com
J.O.C.C.は毎月、OCA TOKYO(会員制プライベートクラブ)で人と人、日本の食や文化、生産者の想いが交わる場をつくっています。
この記事を読んでJ.O.C.C.の思想に少しでも共感してくださった方は、ぜひ一度、私たちの輪の中へ。お会いできることを楽しみにしています。
